デザインプレゼンテーション
4時間(面接含む) / B3ケント紙(KMKケント)+デザイン用紙(PMパッド)1枚 / 鉛筆、12色色鉛筆(支給)
- 課題
- 私たちの生活に必要と思われる「伝達」に関わるものをデザインしなさい。ただし、形状の一部に「円柱」を使用すること。
- 条件
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- 1.用紙は2枚あります。PMパッド(薄い紙)はアイデアメモとして自由に使い、ケント紙には最終回答を記入すること。
- 2.表現方法は自由、用意された色鉛筆と鉛筆を使用すること。
- 3.横位置にて使用すること。
- 4.用紙は2枚とも提出とし、2枚の内容を総合評価とする。
- 5.定規・コンパスは使用不可。
- デザインプレゼンテーション出題のねらい
- 出題文から問題をみつける「問題発見能力」、そしてそれを解決する「問題解決能力」をみます。更にはその解決法が「独創性」に富んだものか、「想像力」は豊かか、その中には「発想力とアイデアの展開力(幅広くアイデアがだせるか)」という点も含まれます。最終的にはそれらをわかりやすく表現するための工夫が為されているかという「プレゼンテーション力」をみます。1枚目の最終案だけではなく、もう1枚提出する最終案だけではなく、もう1枚提出する最終案に至るまでの経緯も重視していますので、そちらには思いついた案をすべて書き記してください。
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解答例A
伝言スティック
「伝達」を「伝言」として素直に捉え、使用シーンを限定することで提案した良い例です。個人が携帯を持つ現代では置き手紙などは使用されるシーンが限られてしまいますが、逆にそこに注視して、文字だけでは伝わりにくいニュアンスも伝えられるという新規性が評価されました。据置型の伝言器は現状でも存在しますが、子供が聞いたかどうかも親が確認できる仕様とするなど、新しい親子のコミュニケーションの姿を創造し、働く親とその子供のストレスをうまく解決しています。 -
解答例B
自転車の事故を減らす地形伝達器
「伝達」と聞くとまず人と人とのコミュニケーションを想像しがちですが、この解答は自転車に乗るすべての人を対象に、わかりにくい夜道などでも道路状況を音声で知らせてくれるというアイデアが光っていました。欲を言えば、道路状況を最も必要としている視力障がいの人や夜間作業の人など、その機能(アイデア)が最も伝わりやすい使用シーンを提示できれば更によい評価になったかと思われます。 -
解答例C
「無題」
現代社会における「伝達」の弊害や問題点を見る人に訴えかける良策です。携帯やPCを使ったデジタルコミュニケーションを背景とした犯罪やいじめなど、便利になっただけではない「負」の部分をうまく構成し、その中にひそむ問題点を言葉でなくイラストだけでアピールしています。この場合、他の回答と違って解決方法を提示しているわけではありませんが、上手く提示しているという点で評価されました。最終案に至るまでの経緯と考え方(2枚目)をもう少し充実させると更に高評価につながったかと思います。