デザインプレゼンテーション
4時間(面接含む) / B3ケント紙(KMKケント)+デザイン用紙(PMパッド)1枚 / 鉛筆、 12色色鉛筆(支給)
- 課題
- 私たちの生活に身近な「日本の食と農業※」を分析し、あなたが考えたデザインによる「問題提起」「問題解決」もしくは「新しい提案」をしなさい。
- ※農業の定義(wikipediaより)
農業(のうぎょう)とは、土地の力を利用して有用な植物を栽培し、また、有用な動物を飼養する、有機的な生産業のこと - この「日本の食と農業」に対してデザインでどのような問題を解決できるのか具体的に提案してください。もしくは、気づきにくい問題点や面白さを抽出して知ってもらうための提案でも構いません。
例えば、新しい「製品」「空間」「サイン表示」または「問題点や面白さを知ってもらうための広告」など。あなたが得意とする分野での実現可能な提案を望みます。
私たちの生活に身近な「運動」を分析し、 あなたが考えたデザインによる「問題提起」「問題解決」もしくは「新しい提案」をしなさい。
- 条件
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- 1.用紙は2枚あります。PMパッド(薄い紙)はアイデアやメモとして自由に使い、ケント紙には最終回答を記入すること。
- 2.表現方法は自由、用意された色鉛筆と鉛筆を使用すること。
- 3.横位置にて使用すること。
- 4.用紙は2枚とも提出とし、2枚の内容を総合評価とする。
- 5.定規・コンパスは使用不可。
- デザインプレゼンテーション出題のねらい
- 出題文から問題をみつける「問題発見能力」、そしてそれを解決する「問題解決能力」をみます。更にはその解決法が「独創性」に富んだものか、「想像力」は豊かか、その中には「発想力とアイデアの展開力(幅広くアイデアがだせるか)」という点も含まれます。最終的にはそれらをわかりやすく表現するための工夫が為されているかという「プレゼンテーション力」をみます。1枚目の最終案だけではなく、もう1枚提出する最終案に至るまでの経緯も重視していますので、そちらには思いついた案をすべて書き記してください。
- デザインプレゼンテーションアドバイス
- 日常生活の中で普段なら見過ごしてしまうことに注意深く目を向けてみましょう。目に入る印刷物、広告や標識には何も問題はないのか?普段使っているモノや空間は本当に使いやすいのか?そんなことを考えながらすごしてみると様々な問題を発見できるはずです。更には自分がもし幼児だったら?お年寄りだったら?性別が逆だったら?日本国内ではなく海外だったら?と視点を変えながらものごとを観察してみると、もっと多くの問題が発見できるはずです。発見できたらその解決方法を色んな方向から検討してみましょう。いいアイデアが浮かんだと思ってもそこでやめずに幅広く展開してみてください。次はそれをどのように伝えるかを考えましょう。デザイナーは絵や文字を使って、自分の考えをわかりやすく相手に伝えることができます。自分の考えをまとめて描いたものを第三者に説明せずに見てもらいましょう。うまく伝わらなかったら言葉で説明してどこが分かりにくかったかを考え、再度描いてみましょう。「問題を見つけ、解決案を考え、相手に伝わりやすい表現にまとめる」その繰り返しがデザインの訓練になります。
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解答例A
「屋上で農業する学校農業」
生産者の苦労を知るために若い世代に農業体験をしてもらうという目的があり、そのために学校の屋上を利用するという提案です。通年の作付スケジュールや地域による気候の差、給排水の方法や土壌の重量など、解決すべき点は多いのですが、体験を促す方策としては明解で共感が得られやすい提案になっています。目的(目標)と問題点、解決点をそれぞれ明確に提示してあり、わかりやすく伝えるための表現が評価されました。欲を言えば目的の部分、農業体験を経てどのような効果が見込まれるかをもう少し具体的に提示できると更に良くなったかと思います。 -
解答例B
「手軽に農家の味を!NOUGYOUタンブラー」
新鮮な野菜をもっと手軽に知ってもらうためのタンブラーの提案です。現代の日常生活において新鮮な野菜を継続的に摂取することは難しく、そこを解決したいという着眼点と、 いかに簡単に新鮮な野菜を手に入れるかという点を容器によって解決する。というところが評価されました。更にはパッケージ、構造、売り方、派生商品まで見やすく、且つ分かり易くレイアウトでき ているという表現力が評価されました。購入時の手軽さは解決していますが、食べ易さなどの詳細をもっとアピールできるとさらに説得力が増すかと思われます。 -
解答例C
「見て!読んで!知って!食べて!絵本レストラン」
レストランで食事をする際に使われている食材について過程を記した絵本を読むことにより食材への理解を深めてもらうという案です。農家で作られて料理になるまでの詳しい過程を知ることにより、食事のありがたみが深まり、和食に使われる農作物についての知識が身につくという点が面白く共感を得ました。アイデアメモ(下段)は様々な角度から検討されておりアイデアの展開力と内容の濃さが特に評価されました。