デザインプレゼンテーション
4時間(面接含む)/B3ケント紙(KMKケント)+デザイン用紙(PMパッド)1枚 / 鉛筆、12色 色鉛筆(色鉛筆は支給) ※着色自由
- 課題
- 私たちの生活に関わる「メタバース」の問題を見つけ出し
あなたが考えたデザインによる「問題提起」もしくは「問題解決」をしなさい - メタバース (英: Metaverse) は、コンピュータやコンピュータネットワークの中に構築された、現実世界とは異なる3次元の仮想空間やそのサービスのことを指す。日本における意味合いにおいては基本的にバーチャル空間の一種で、企業や2021年以降新たに参入した人々が集まっている商業的な空間の事が主にそう呼ばれる。将来的にインターネット環境が到達するであろうコンセプトで、利用者はオンライン上に構築された3DCGの仮想空間に世界中から思い思いのアバターと呼ばれる自分の分身で参加し、相互にコミュニケートしながら買い物やサービス内での商品の制作・販売といった経済活動を行なったり、そこをもう一つの「現実」として新たな生活を送ったりすることが想定されている。
wikipediaよりこの「メタバース」に対してどのような問題があり、どうしたらそれをデザインで解決できるのか具体的に提案してください。
もしくは、気づきにくい問題点や面白さを抽出して知ってもらうための提案でも構いません。例えば、新しい「製品」「空間」「サイン表示」または「問題点や面白さを知ってもらうための広告」などあなたが得意とする分野での実現可能な提案を望みます。
- 条件
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- 1.用紙は2枚あります。PMパッド(薄い紙)1枚はアイデアやメモとして自由に使い、
ケント紙には最終回答を記入すること。 - 2.表現方法は自由(デッサンで使用した鉛筆、および配布された色鉛筆を使用すること)
- 3.用紙は横位置にて使用すること。
- 4.用紙は2枚ともすべて提出とし、2枚の総合評価とする。
- 5.定規・コンパスは使用不可。
- 1.用紙は2枚あります。PMパッド(薄い紙)1枚はアイデアやメモとして自由に使い、
- デザインプレゼンテーション出題のねらい
- 出題文から問題をみつける「問題発見能力」、そしてそれを解決する「問題解決能力」をみます。
更にはその解決法が「独創性」に富んだものか、「想像力」は豊かか、その中には「発想力とアイデアの展開力(幅広くアイデアがだせるか)」という点も含まれます。最終的にはそれらをわかりやすく表現するための工夫が為されているかという「プレゼンテーション力」をみます。1枚目の最終案だけではなく、もう1枚提出する最終案に至るまでの経緯も重視していますので、そちらには思いついた案をすべて書き記してください。
- デザインプレゼンテーションアドバイス
- 日常生活の中で普段なら見過ごしてしまうことに注意深く目を向けてみましょう。
目に入る印刷物、広告や標識には何も問題はないのか?普段使っているモノや空間は本当に使いやすいのか?そんなことを考えながらすごしてみると様々な問題を発見できるはずです。
更には自分がもし幼児だったら?お年寄りだったら?性別が逆だったら?日本国内ではなく海外だったら?と視点を変えながらものごとを観察してみると、もっと多くの問題が発見できるはずです。
発見できたらその解決方法を色んな方向から検討してみましょう。いいアイデアが浮かんだと思ってもそこでやめずに幅広く展開してみてください。次はそれをどのように伝えるかを考えましょう。デザイナーは絵や文字を使って、自分の考えをわかりやすく相手に伝えることができます。自分の考えをまとめて描いたものを第三者に説明せずに見てもらいましょう。うまく伝わらなかったら言葉で説明してどこが分かりにくかったかを考え、再度描いてみましょう。「問題を見つけ、解決案を考え、相手に伝わりやすい表現にまとめる」その繰り返しがデザインの訓練になります。
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解答例A
「META DIET」
快適な仮想空間に入り浸ってしまうことをメタバースの問題点としてとらえ、ネット依存を防ぐために利用時間を可視化するという装置の提案です。設定した利用時間をオーバーすると装置に表示された人が太っていくというアイデアは仮想での結果を仮想で表現するという面白い着眼点になっています。単に体重が増えて見た目が太っていくだけではなく、利用時間から導いた適度な運動のアドバイスをしてくれたり、継続して使用するための景品システムを用意したりと細かい工夫も評価されました。アイデアシートに記載されていた「問題点と解決法策」の分析も非常によくできていました。 -
解答例B
「Make Room」
メタバースをもっと手軽に楽しむための提案です。気に入った現実の空間をカメラでスキャンして取り込むと仮想空間内に簡単にオリジナルルームを作ることができるというアプリです。これだけを書くとありきたりに聞こえますが「お店を出店する際に」「懐かしい教室を再現して同窓会をする」など、活用のバリエーションをたくさん提示してくれた点が評価されました。ただし、アイデアシートの表現が今ひとつだったのが悔やまれます。具体的にはメタバースの分析が殆どないこと。最終提案以外のアイデア提示がないこと。これらを改善すれば更に評価されたかと思われます。 -
解答例C
「自己実現・クエスト」
メタバースの問題点を「仮想世界と現実世界のギャップ」としており、そのための提案という着眼点が評価されました。現実でしたこと(料理、筋トレ、勉強など)が経験値となり仮想空間内のアバターに反映されるというアイデアですが「バーチャルを超えて自己実現の足がかりとする」という発想がよかったです。「ズルをするのでは?」というこちらの疑問に対しても素直に問題点として記載されており更にはその改善案まで提示してくれたので、実現性はともかく総合的な納得度は非常に高かったです。併せてアイデアシートの分析も細かく非常に良く高評価でした。